電力関連記事

水素エネルギー導入が加速、今後3,000億ドル以上の投資が見込まれる

記事:2021年2月17日 Hydrogen Council.com “HYDROGEN DEPLOYMENT ACCELERATING WITH MORE THAN 0 BILLION IN PROJECT PIPELINE; INCLUDING BILLION IN MATURE PROJECTS”

  • バリューチェーン全体で200以上の大規模プロジェクトが予定されており、総額は3,000億ドルを超える見込み
  • 30カ国以上が国家水素戦略を策定しており、公的資金が増加

水素協議会が発表したレポートによると、脱炭素化を目指す各政府の方針に応じて、水素に関連するプロジェクトの急速に増えていくものと考えられる。

2021年初めにおいて、30カ国以上が水素事業戦略を発表し、水素技術を通じて脱炭素化を支援するために、公的資金を用いることを約束している。戦略に沿って、228以上の大規模プロジェクトが発表され、85%がヨーロッパ、アジア、オーストラリアで実施が見込まれている。これには、大規模な産業利用、輸送アプリケーション、統合水素経済、インフラ、大規模な生産プロジェクトが含まれている。発表されたすべてのプロジェクトが実現すれば、2030年までの支出総額は3,000億ドルを超える。この投資のうち、800億ドル分のプロジェクトは、既に計画段階であり、最終的な投資まで見込まれているか、建設中、もしくは既に開始、運用されている。

規模として継続的な成長が見込まれている。20以上の利用方法は、最も競争力のある脱炭素の解決方法になることが確認されている。しかしこれを達成するには、政府が脱炭素化を進化することを財政、規制及び戦略の面で継続的に支え、これらを長期的な枠組みとしていくことが不可欠である。次に、事業展開の方法として、業界全体に影響を与える水素生産と流通のコストを削減するなど、業界の扉が開かれるように仕掛けなければならない。

強力な買い手を持つ産業分野を通じた展開は、水素サプライヤーが投資とリスクを考慮して、積極的に展開することに役立つ。3つの産業では既に牽引力となっている。つまり

  • 精製、発電、肥料および鉄鋼生産をサポートする産業
  • 資源豊かな国の輸出
  • 燃料供給、港湾物流、輸送のための港湾事業

これらの産業においてコスト削減が実現すれば、水素の世界貿易が可能になり、日本、韓国、欧州連合などの将来の主要需要地と、中東、北アフリカ、南米、オーストラリアなどの豊富で低コスト水素生産が可能な地域を結び付ける。

「エネルギー転換において、水素が果たす役割を、政府も投資家も十分に把握している。気候変動との闘いに向け、大きな一歩を踏み出した。今、この可能性を最大限に引き出すためには、政府、投資家、産業企業が協力して水素産業を拡大する必要がある。今後数ヶ月で行われる協業により、世界中のプロジェクトの多くが実現し、水素を新しく、クリーンで豊富な競争力のあるエネルギーにすることができるだろう。」と、エアー・リキードの会長兼CEOで水素評議会の共同議長であるブノワ・ポティエは述べています。

「水素は、脱炭素を進化させ、地球規模の気候目標の達成に役立つ。水素協議会は、包括的なグローバルデータを提供し、業界だけでなく、世界中のクリーンエネルギー移行に向けて取り組む政府、投資家、シンクタンク、市民社会、その他の主要な利害関係者に対する知識パートナーとしての役割を果たす」と、トヨタ自動車会議のウチヤマダ会長兼水素会議共同議長は述べている。

「水素産業は新しい段階に達しており、今後は加速していく。水素評議会のメンバーは、2025年まに水素関連の投資を6倍、2030年までに16倍にすることを計画している。この投資の大部分を設備投資に向ける計画であり、コラボレーション、統合、イノベーションも重要な焦点となる」と水素評議会のダリル・ウィルソン事務局長は述べた。

マッキンゼー・アンド・カンパニーのシニアパートナーであるベルント・ハイド氏は、「水素産業の拡大において、短期的には、投資の約40%が水素生産に投資され、ほとんどのプロジェクトは、アンモニア、製油所、鉄鋼などの重工業を対象としているという興味深いパターンが見て取れる。」と述べている。

考察

日本からも、トヨタ、ホンダ、岩谷産業、商社、重工などの大企業が水素協議会に参加しており、脱炭素の重要な解決策として、水素技術開発、産業化に向けて取り組んでいます。

水素ガスは、①アンモニアや石油精製の副産物として出てくるほか、②褐炭から炭素を分離して水素を取り出す、③水を電気分解して水素にすることが考えられます。(リンクは日本企業の取り組み)

脱炭素の観点からは、①は生成物から再利用であるため、有効であるものの、②は炭素をどのように外部へ排出しないようにするか、③はどのような電気を使うかが問題となります。

カーボンニュートラルについて日本が掲げるカーボンニュートラルについて、数値的な観点からその達成に向けた取り組みについて考察。...

③については、再エネを利用とありますが、国内の場合は、火力の代替、EVへの供給を考えると、③まで補う余裕はない。確かに、洋上風力にて水素生成も考えられますが、コストは到底合わないものと思います。このことから、①及び②が最も現実的な路線であり、②については炭素貯留技術が重要で、石炭火力での取り組みが寄与する可能性があるのではないでしょうか。

ABOUT ME
Paddyfield
土木技術者として、20年以上国内外において、再エネ 事業に携わる。プロジェクトファイナンス 全般に関与、事業可能性調査 などで プロジェクトマネージャー として従事。 疑問や質問があれば、問い合わせフォームで連絡ください。共通の答えが必要な場合は、ブログ記事で取り上げたいと思います。 ブログを構築中につき、適宜、文章の見直し、リンクの更新等を行い、最終的には、皆さんの業務に役立つデータベースを構築していきます。 技術士(建設:土質基礎・河川、総合監理)、土木一級施工管理技士、PMP、簿記、英検1級など